WSLでClaude Code用にVS Codeをセットアップ
WSLとClaude Codeの準備ができたら、コードを編集するためのビジュアルエディターが欲しくなります。VS CodeはWindowsとLinux環境をつなぎ、エディターでファイルを編集しながら統合ターミナルでClaude Codeを実行できます。VS Codeを「Linux環境への窓」と考えてください。
重要な概念
- VS Code:Windowsで動くMicrosoft製の無料エディター。WSLに接続してLinux側のファイルも扱えます。
- WSL拡張機能:VS CodeにWSLへの接続機能を追加。Linuxツール(Claude Codeなど)をそのまま使えます。
- 統合ターミナル:VS Code内にあるターミナル。WSLのUbuntuで実行されるため、
claudeもここで実行可能。 - /mnt/c/:WSLからWindowsファイルへアクセスするパス(例:
/mnt/c/Users/...=C:\Users\...)。
必要なもの
- WindowsでClaude Codeをインストール済み
- VS Codeの基本を読了
- 10〜15分の作業時間
ステップ1:プロジェクトフォルダを作成
- エクスプローラー(タスクバーのフォルダアイコン)を開く
- ドキュメントフォルダへ移動
- 何もない場所を右クリック → 新規作成 > フォルダー
- フォルダ名を
test_claudeにする
ステップ2:VS Codeを起動
- Windowsスタートボタンをクリックし、
Visual Studio CodeまたはVS Codeを検索 - 検索結果の Visual Studio Code をクリック
- 起動直後に表示されるWelcomeタブは閉じてかまいません
ステップ3:WSL拡張機能をインストール
- VS Code左サイドバーの拡張機能(四つの正方形アイコン)をクリック
- 検索ボックスに
WSLと入力 - Microsoft製の WSL 拡張機能を選び、インストールをクリック
- 数秒で完了します
ステップ4:WSLに接続
- VS Code左下のステータスバーにある青/緑のアイコンをクリック(または
F1を押して「WSL」と入力) - WSLに接続 を選択
- VS Codeが再読み込みされ、Ubuntuに接続されます
- 左下に WSL: Ubuntu と表示されれば成功。
初回接続時はWSL側に小さなサーバーがインストールされるため、30秒ほど待ちます。
ステップ5:フォルダを開く
- VS Codeメニューバーから ファイル > フォルダーを開く をクリック
- 表示されたパス入力ボックスに以下を入力:
/mnt/c/Users/YOUR_USERNAME/Documents/test_claude※
YOUR_USERNAMEを自分のWindowsユーザー名に置き換える - OK を押すとVS Codeが
test_claudeフォルダを読み込みます - 「作成者を信頼しますか?」と表示されたら はい を選択
ステップ6:Claude Codeを起動
- メニューバーの ターミナル > 新しいターミナル をクリック
- 下部に開いたターミナルで次を実行:
claude - Claude Codeのインターフェースが表示されれば準備完了。エディターでファイル編集、ターミナルでClaude操作が同じ画面に揃います。
ステップ7:動作テスト
Claude Codeの入力欄に以下を入力してみましょう:
LLMがMarkdown形式を好む理由を説明する短い記事を書き、article.mdとして保存してください。
- 数秒後、左側のエクスプローラーに
article.mdが表示されます - ファイルをクリックすると内容を編集・確認できます
- プレビューしたい場合はタブを右クリックして プレビューを開く を選択すると、Markdownが整形表示されます
後からVS Codeで再開するには
- 方法A: VS Codeを起動 → 左下アイコンから WSLへ接続 → ファイル > 最近使った項目 で
/mnt/c/Users/YOUR_USERNAME/Documents/test_claude [WSL: Ubuntu]を選択 - 方法B: WindowsでUbuntuアプリを開き、プロジェクトフォルダへ移動して
code .を実行
最近使ったフォルダに表示されるので、方法Aが最も早いことが多いです。
次のステップ
- 既存プロジェクトの説明を依頼:「このプロジェクトが何をするのか説明してください」
- 新機能を追加:「リストの平均を計算する関数を追加してください」
- バグ修正を依頼:「このコードのエラーを修正してください」
- 「Claude Code」拡張機能を検索し、インライン差分付きのビジュアルUIを試す
- 大きなファイルをより効率的に扱うには、WSLファイルシステム内(
/home/user/)にフォルダを作成します。Windowsからアクセスする場合は、エクスプローラーのサイドバー下部にあるLinuxアイコンを探すか、アドレスバーに\\wsl.localhost\と入力してください。
トラブルシューティング
- 左下に「WSL: Ubuntu」が表示されない:まずUbuntuターミナルを起動してWSLが動作しているか確認。
- ターミナルがPowerShellになる:ターミナルペインの
+右側の矢印から Ubuntu (WSL) を選択し、既定シェルを切り替え。 claudeが見つからない:claude --versionで確認。見つからない場合はWSLインストール手順を再確認してください。
ワークフローまとめ
- VS Code:Windows上で動作し、エディターを提供
- WSL拡張機能:VS CodeをUbuntuに接続し、Linuxコマンドを実行可能に
- 統合ターミナル:Ubuntu上で
claudeを実行 - ファイル配置:Windows側(例:Documents)に置いたまま
/mnt/c/経由でアクセス - エディターで編集しつつ、ターミナルでClaudeと会話 —— WindowsとLinuxのいいとこ取りです。
作成者:Steven Ge(2025年12月10日)